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文章は「読む」よりも「見る」。

前回は見出し、キャッチフレーズで文章を「見せる」「読む気にさせる」ことについて説明した。

実は見出しだけでなく文章の中身も「見せる」工夫をすることによって、ぐっと「読んでくれる」率を上げることができる。

例文1

 

野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に東京都内のホテルで極秘に会談して居た事が29日明かに成った。両氏は消費増税の必要性では一致して居り野田政権が3月提出を目指す消費増税法案の成立へ向た協力が可能かを協議したと見られる。首相は消費増税に反対する民主党の小沢一郎元代表への警戒感を強めて居り自民党の求める今国会中の衆院解散・総選挙に応じる代りに次期衆院選後は小沢グループを排除して民・自両党が大連立か政界再編で連携する話合解散も議題になった模様だ。関係者に拠ると会談は首相の働きかけで行れた。詳細な会談内容は明らかに成って居ないが首相は此の儘では消費増税法案を小沢元代表に潰れると強い懸念を示したと言う。

 

例文2

 

野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に東京都内のホテルで極秘に会談していたことが29日、明らかになった。

両氏は消費増税の必要性では一致しており、野田政権が3月提出を目指す消費増税法案の成立へむけた協力が可能かを協議したと見られる。

首相は消費増税に反対する民主党の小沢一郎元代表への警戒感を強めており、自民党の求める今国会中の衆院解散・総選挙に応じる代わりに、次期衆院選後は小沢グループを排除して民・自両党が大連立か政界再編で連携する「話合解散」も議題になったもようだ。

関係者によると、会談は首相の働きかけで行われた。

詳細な会談内容は明らかになっていないが、首相は「このままでは消費増税法案を小沢元代表につぶされる」と強い懸念を示したという。

 

例文1)と例文2)は、声に出して読み上げれば全く同じだ。しかし「読みやすさ」という点では大きく異なるはずだ。

例文1)は、ギュッと情報が詰まっていて見るからに読みにくそう。意味を理解するのに時間がかかりそうだ。

例文2)は、ぱっと見るだけである程度意味が把握できる。

 

文章内容が同じでも、見た目が違うだけで、これほどの差ができる。

 



例文1)と例文2)の文章から、見やすい=読みやすい 文章のポイントをいくつか挙げて見よう。

 

  漢字と仮名

日本語の文章は主に漢字と仮名から成っている。その比率で文章の見やすさは大きく変わる。

 

例文1) 極秘に会談して居た事が29日明かに成った。

 

例文2) 極秘に会談していたことが29日明らかになった。

 

居た、成ったなどの言葉は漢字でなくても全く差し支えない。重要な意味を持たない、動詞、助詞、助動詞などは漢字ではなく、ひらがなにすべきだ。

かといって、すべての言葉をひらがなにしては、かえって読みにくくなるのはご承知の通り。

私がいつも迷うのは「できる」という言葉。「出来る」にする必要はないのだが、ひらがながだらだら続いたときは、漢字にしたくなる。

「とき」「ため」「など」という言葉も「時」「為」「等」にすべきかどうか、判断はわかれるところだ。

 

  送り仮名

漢字の送り仮名は表記法が決められているが、慣習的に複数認められているケースがある。

 

例文1) 総選挙に応じる代りに

 

例文2) 総選挙に応じる代わりに

 

どちらも正しい送り仮名だ。でも平仮名の含有率が多い方が文章は読みやすくなる。送り仮名は書き手の感性で決まるが、読みやすさを常に考えるべきだ。

 

  改行

例文1)には改行が全くない。一つのブロックにぎゅっと文章が詰まっている。これが読みにくさの大きな原因だ。

意味の区切りで改行するのは、文章の内容をわかりやすくするために重要だが、「見やすさ」という観点でも大事だ。

 

  かっこ

文中の人物の会話を「」でくくることで、文章は見やすくなる。

 

例文1) 首相は此の儘では消費増税法案を小沢元代表に潰れると強い懸念を示したと言う。

 

例文2) 首相は「このままでは消費増税法案を小沢元代表につぶされる」と強い懸念を示したという。

 

意味的にも「誰が話しているのか」がくっきりとするが、見やすさもアップする。

 

かっこには、強調の意味もある。

 

例文1)連携する話合解散も議題になった模様だ。

 

例文2) 連携する「話合解散」も議題になったもようだ。

 

かっこに入れるだけで、ポイントがぐっと引き立つ。

 

文章を書く上で、こうしたことに注意するだけで「見やすさ」は向上する。

お試しあれ。

 

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