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前回は、同じ言葉(主語、目的語)が、何度も文中に出てくるときは、「まとめ」と「置き換え」で、変化をつけることを説明した。

「同じ言葉を繰り返して使わない」というのは、日本語の文章の基本的な考え方だ。それは主語、目的語だけではない。

例えば、以下の文章。

 

例文1

今日は良い天気だったが、午後から曇りがちとなった。私は朝から打ち合わせの予定があったが、キャンセルをした。その打ち合わせは重要だったのだが、体調がすぐれなかったのだ。先方は文句を言ったが、何とか了承してくれた。体は重かったが、病院でもらった薬を飲むと、いくらか楽になった。

 

一見、わかりやすくて問題のない文章のように思えるが、読んでいるうちに単調な印象を受けるようになる。頭に入りにくい感じもする。

それは、この文章の中に含まれる5つのセンテンスが全部「~が、~だった」という同じパターンになっているからだ。

文章にはリズム感が必要だ。また、意味や次元が違う文章には、違う表現方法が必要だ。

急いで文章を書いていると、こういうワンパターンの文章を書いてしまいがちだ。一度読み返してみて、こんな状態になっていないかチェックすることが大事だ。

この文章は、少し変えるだけで、変化がついて読みやすくなる。

 

例文1´)

今日は良い天気だったが、午後から曇りがちとなった。私は朝からの打ち合わせの予定をキャンセルした。その打ち合わせは重要だった。しかし体調がすぐれなかったのだ。先方は文句を言ったが、何とか了承してくれた。重たかった体も、病院でもらった薬を飲むと、いくらか楽になった。

 

「~が、~だった」は2回だけ。これによって、文章にリズム感が生まれている。

 

また、接続詞も繰り返すと単調な印象になってしまう。

 

例文2

今日の外出は、車がなかったので徒歩になった。雨が降ってきた。

そして、強い風も吹きだした。そして、雷も鳴りだした。そして、ヒョウまで落ちてきだした。私はやむを得ず、近くの建物の軒下で長い時間雨宿りをした。

 

この文章は少し極端です。「そして」という同じ接続詞を3つも使っている。まさか、こんな文章は書かない、と思われるかもしれないが、込み入った文章を書くときなど、同じような間違いをする人も多い。

 

この文章の場合、最初の「そして」だけを残して省略すれば事足りる。

 

例文2´)

今日の外出は、車がなかったので徒歩になった。雨が降ってきた。

そして、強い風も吹きだした。雷も鳴りだした。ヒョウまで落ちてきだした。私はやむを得ず、近くの建物の軒下で長い時間雨宿りをした。

 

しかし、もう少し込み入った文章になると、接続詞が必要になることもある。

そういうときには、違う接続詞を順番に使っていく。

「そして」→「また」→「さらに」

 

例文2´)

今日の外出は、車がなかったので徒歩になった。雨が降ってきた。

そして、強い風も吹きだした。また、雷も鳴りだした。さらにヒョウまで落ちてきだした。私はやむを得ず、近くの建物の軒下で長い時間雨宿りをした。

 

「そして」→「また」→「さらに」

1セットで覚えておくと、いろいろと重宝する。

 



文章はこうした、細かい気配りの連続で、読みやすくなっていく。

次回ももう少し「細部にこだわり」たい。

 

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