hibikore


12日午前620分ごろ、留置場の布団の中で、尼崎市の一連の死体遺棄事件の容疑者、角田美代子が首にTシャツをまいて動かなくなっているのが見つかった。角田容疑者は搬送先の病院で午前7時15分に死亡が確認された。警察は自殺とみて調べている。


すでに6人の遺体が見つかり、3人の行方不明者の捜索が続いているが、一連の事件の首謀者はこの角田美代子だとされる。親族や周辺の人々を脅迫や暴力などで支配し、マインドコントロールを行っていた。そして何の関係もない人々の財産を収奪し、死に追いやった。鬼畜とはこの女の所業だろう。

当初は、犯行を否定していたし、直接殺害に手を下した証拠も出てこなかったことから、角田は逃げおおせると思っていたようだ。しかし、警察の追及、そして共犯者の自供によって、これらの犯罪が角田によって直接、間接的に行われていることが明るみに出た。

角田美代子は最近、弁護士に『生きて出られなければ生きていても意味がない』と言い始めたという。自殺の機会をうかがっていたのだろう。

しかしこの女は「私が悪かった」とは言っているが、被害者に対する詫びの言葉や非を悔いるような言葉はほとんど発していない。「生きて娑婆に出られないのなら、死んだ方がましだ」という得手勝手で自殺したのは間違いないところだ。

 

誤解を恐れずに言うが、角田美代子は「殺しても飽き足らぬ」罪を犯した。事件の全貌を洗いざらい吐き出すとともに、自らの犯した大罪についてじっくりと見つめなおし、後悔の念を抱かせ、煩悶させたうえで、絞首台に送るべき人間だった。

この女は、今後に待ち受けているそうした責苦をも予測し、その苦痛、恐怖から逃れるために、自らの命を絶ったのだろう。

言わば逃避である。

犯罪史上まれなこの事件の真相解明は、これでほぼ絶望的となった。

 

重大な犯罪が起こったとき、ネット上では「殺しちまえ」的な意見が飛び交うが、報復的に被告人が死ぬだけでは事件は解決しないし、犯罪被害者も納得しない。犯罪者がなぜそのような罪を犯したのか、その経緯を自ら明らかにするとともに、被害者や遺族に心から詫びることで、せめてもの償いになるのだと思う。

死んだら何でも許されるとなれば、命知らずがどんどん犯罪を起こしかねない。

 

また、こうした稀有な重大犯罪では、犯罪者の心理を調べることは今後のためにも重要だ。角田美代子がどのようにして人を隷属させたのか。その手口の一部始終を明らかにすることは、非常に重要だったといえよう。

 



角田は兵庫県警の留置所に拘留されていたが、この留置所は3人部屋だったという。残る2人が何をしていたかはわからないが、留置所内での人間関係でも角田が優位に立っていた可能性はあるだろう。だとすれば、角田が他の2人に命じて首を絞めさせたか、少なくとも自殺を看過するように頼んだ可能性もある。

こんな重要な容疑者を3人部屋に拘留する警察の神経もわからない。

 

今回の角田美代子の自殺は、事件究明を事実上断念せざるを得ない事態を招く。兵庫県警の失態だ。警察の劣化がここにも表れている。

取り返しのつかないことをしたと思う。

 

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください! ↓