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ついこの間まで「先進国」と言われた国々は、今、大変な目に遭っている。経済危機、社会不安によって、基盤が揺らいでいるのだ。これに代わってアジア、南アメリカなどの新興国がのし上がりつつある。

その筆頭格が中国だろう。今やGDPでアメリカに次ぐ世界第2位(粉飾の可能性もあるが)、世界で最も物が売れる市場であり、最も経済成長が進んでいる。

これについで、インドも発展が目覚ましい。インドはITの一大拠点となりつつある。新興の金持ちがどんどん生まれ、人々の生活水準は上がりつつある。

そして、南米のブラジルも経済発展が目覚ましい。かつては巨大な債務に苦しんでいたが、これを完済、GDPは世界6位となり、豊富な天然資源を原資とした鉱工業が急速に発展している。ラテンアメリカ諸国との経済格差を活かして、人材を確保し、輸出産業を伸ばしている。2016年のオリンピックはこの国で行われる。

ロシアはソビエト崩壊以来、政治、経済的な混乱が続いたが、原油の高騰とともに経済は好調に転じた。実質上の独裁政権を率いるプーチン大統領の強力な指導のもと、新興財閥が生まれつつある。

 

これらの国はBRICsと呼ばれ、北米、欧州に代わる新たな経済勢力として注目されている。

 

一方で、欧州は経済混乱に苦しんでいる。2008年のリーマンショックは、世界の金融システムに大きな打撃を与えた。先進国に金融不安、通貨不安が起こった。

とくにEU諸国は、通貨統一をしていたために、一国の経済不安が、EU全体に波及する事態に見舞われた。国債による借金まみれのギリシャという小国の経済破たんによって、ユーロの信用不安が起こったのだ。

続いて徴税制度が崩壊しているイタリアや、ギリシャ同様借金まみれのスペインも経済危機に陥った。このことが、ヨーロッパ全体を経済不振に陥らせた。

欧州中央銀行が金融市場に大規模な資金提供をしたことで、ヨーロッパは一息ついているが、スペイン、カタルーニャ地方の独立運動や、イタリアの政権交代など、火種はくすぶっている。

 

この間まで世界第2の経済大国だった日本は、バブル崩壊後の経済政策の失敗、政治の無能によって不況が長引き、中国に2位の座を奪われた。また、東日本大震災によるダメージが大きく、経済は沈滞している。

 

そしてリーマンショックの本家、アメリカは、経済成長がストップし、財政危機になりそうな瀬戸際にある。大統領の強い権限もあって、「財政の崖」からの転落は回避できそうだが、きわどいかじ取りが続いている。

 

こうした先進国と比べても、BRICsの歩みは力強い。中国政府はリーマンショックの波が来ると見るや、巨額の公共投資を行って景気下落を食い止めた。

インドもリーマンショックの影響を受けたが、何とか経済成長を取り戻しつつある、

またブラジルは2007年に債務国から債権国に転じたばかりであり、大きな影響を受けなかった。

ロシアはリーマンショックの影響を最も強く受けた国の一つだったが、立ち直りは意外に早く、再び経済成長路線に乗り始めた。

まだ国が若くて、労働人口も多く、伸び代があるのだ。



これからの世界経済は、こうした国々がけん引する可能性が強い。しかしながら、それは大きな不安要素をはらんでいる。

BRICしゃ、経済面だけを見れば先進国に追い付こうとしているが、政治や社会体制の面では極めて問題が多いからだ。

 

独裁的な政治体制、人権の抑圧、汚職、犯罪の横行、治安不安などは、BRICsに共通する問題である。富は、一部の富裕層にのみいきわたり、貧困層との格差は開くばかりである。社会資本の整備も遅れている。

そしてこれらの国々は、他国との関係でも「ルールを守らない」「強引な取引をする」などトラブルを起している。

 

昔、日本も世界から眉を顰められる存在だったことがある。「エコノミックアニマル」と呼ばれ、そのえげつなさが欧米社会に嫌われた時期があった。

今のBRICsも同じようなところがあるが、これらの国は昔の日本よりもはるかに力が強い。だから、エスタブリッシュメントたちを有無を言わさず従わせようとする傾向がある。

 

今、インドでは集団暴行の挙句にバスから放り出されて死亡した少女の事件が大きな話題になっている。インド政府はこの事件が国際的なイメージダウンにつながりかねないと、躍起になって火消しをしようとしているが、世界は深刻に受け止めていることだろう。

 

お金は持っていても、マナーは最悪。こんな「成金」のような国に我々は頭を下げなければならない。

彼らにいいようにされないためにも、日本は経済成長を取り戻さなければならないのだ。

 

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