自民党は今、鬼の形相で自説を通そうとしている。
6/25の安倍晋三のお扈従議員たちによる「文化芸術懇話会」からまだ3週間しかたっていないが、はるか昔のことのようだ。
時系列でおいかける。
6/25の「文化芸術懇話会」での話
大西英男衆院議員
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」
井上貴博衆院議員
「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」
長尾敬衆院議員
「沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。(百田)先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」
百田尚樹
「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」
「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる。基地の地主たちは大金持ちなんですよ。彼らはもし基地が出て行ったりしたら、えらいことになる。出て行きましょうかと言うと『出て行くな、置いとけ』。何がしたいのか」
「沖縄の米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」
「政治家というのは、理念、信念、大事ですが、言葉が大事だ。戦争と愛については何をしても許されるという言葉があるが、政治家もある程度『負』の部分はネグったらいい。いかに心に届くか。その目的のためには多少……もちろんウソはダメですが」
この時の発言が、日本全国にショックを与えたのは、自由民主党という公党の選良、しかも総理の側近と、総理に最も近いとされる知識人が、民主主義の根幹を揺るがす発言をしたからだ。
憲法学者の違憲報道以来、安保法案は世間の批判を受けている。アメリカにすでに約束した手前、なんとしても通過させねばならない。
安倍晋三総理の苦悩を察知した政治家たちは、援護射撃のつもりで会合を開いた。
そして、彼らの本音をぶち上げれば、マスコミは委縮するに違いない、と思ったのだ。
クローズドの会合と言いながら、メディアを集めたのも、メディアを締めだしてからもマイクを使って大声で発言したのも、メディアに自分たちの気勢を聞かせたかったからだ。
できれば、メディアを通して、安倍総理のお耳に自分たちの声を届けたかったからだ。「僕たち、こんなにがんばってますよ」と。
しかしメディアは、権力がかける隠然たる圧力には弱いが、証拠が残る明らかな示威行動には強い。それをそのまま公開し、世論に訴えることができるからだ。
結果的に、この愚かな議員たちは、マスメディアではなく、自分たちにとって「神様」であるはずの有権者を恫喝したのだ。
大西英男、井上貴博のFBを見ると、ネトウヨとしか思えない極端な意見の持ち主が熱狂的に支持していることが分かる。彼らは気に入らない意見は全部「反日」とし、殲滅することを求めている。マスメディアを叩き潰せと声高に言い募っている。
要するに、議員が依って立つ基盤である民主主義を否定してる輩が熱狂的な声を送っているのである。
一緒に乗っている奴が気に入らないからと言って、自分たちも乗っている船を沈めようとしているのである。
己が正しいと信じて疑わないものごとを通すためには、手続きも、ルールも必要ない。立ちはだかるものは叩き潰せばよい。
これは「過激派」の考え方である。イスラム過激派は、「イスラムの大義」を貫くためには、異なる意見はすべて抹殺する。要するにタリバンである。
百田尚樹は、「知識人」として意見を求められている。しかも安倍総理と共著まである。
この場所で、このステイタスの人物が、国会議員に発した言葉を「呑み屋のたわごと」と言うわけにはいかない。
しかもその内容は「虚偽」「偏見」そして「恫喝」である。
百田も常連であり、同じ様な放言で人気を集める「そこまで言って委員会」のMCの辛坊次郎は百田に対する毎日新聞の攻撃を「言論の自由」を振りかざして非難した。
しかしこれが政治家たちの会合であること考えれば、百田の発言は、「言論の自由」への挑戦でこそあれ、「言論の自由」で守るべき言動ではない。辛坊次郎はこの発言で、多くの視聴者を失望させている。
百田は失言、暴言の後、必ず言い訳をし、小さく開き直り、あげくに他者を攻撃する。気の小さい人間なのは間違いないが、「人に受けたい」といういちびり精神があって、弱いくせに喧嘩を売るのである。彼は自民党タリバンの女々しい煽動者である。
今夜「永遠の0」が日本テレビで地上波初放送されたが、政治的意図がないとは思えない。
安倍晋三政権の中枢がタリバン化したことは、多くの保守系政治家にとっても憂慮すべきものになっている。
安保法案の是非も気がかりだが、今回の強行採決の背景に「自民タリバン」がいることの方がより心配だ。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
広尾晃、3冊目の本が出ました。
6/25の「文化芸術懇話会」での話
大西英男衆院議員
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」
井上貴博衆院議員
「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」
長尾敬衆院議員
「沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。(百田)先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」
百田尚樹
「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」
「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる。基地の地主たちは大金持ちなんですよ。彼らはもし基地が出て行ったりしたら、えらいことになる。出て行きましょうかと言うと『出て行くな、置いとけ』。何がしたいのか」
「沖縄の米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」
「政治家というのは、理念、信念、大事ですが、言葉が大事だ。戦争と愛については何をしても許されるという言葉があるが、政治家もある程度『負』の部分はネグったらいい。いかに心に届くか。その目的のためには多少……もちろんウソはダメですが」
この時の発言が、日本全国にショックを与えたのは、自由民主党という公党の選良、しかも総理の側近と、総理に最も近いとされる知識人が、民主主義の根幹を揺るがす発言をしたからだ。
憲法学者の違憲報道以来、安保法案は世間の批判を受けている。アメリカにすでに約束した手前、なんとしても通過させねばならない。
安倍晋三総理の苦悩を察知した政治家たちは、援護射撃のつもりで会合を開いた。
そして、彼らの本音をぶち上げれば、マスコミは委縮するに違いない、と思ったのだ。
クローズドの会合と言いながら、メディアを集めたのも、メディアを締めだしてからもマイクを使って大声で発言したのも、メディアに自分たちの気勢を聞かせたかったからだ。
できれば、メディアを通して、安倍総理のお耳に自分たちの声を届けたかったからだ。「僕たち、こんなにがんばってますよ」と。
しかしメディアは、権力がかける隠然たる圧力には弱いが、証拠が残る明らかな示威行動には強い。それをそのまま公開し、世論に訴えることができるからだ。
結果的に、この愚かな議員たちは、マスメディアではなく、自分たちにとって「神様」であるはずの有権者を恫喝したのだ。
大西英男、井上貴博のFBを見ると、ネトウヨとしか思えない極端な意見の持ち主が熱狂的に支持していることが分かる。彼らは気に入らない意見は全部「反日」とし、殲滅することを求めている。マスメディアを叩き潰せと声高に言い募っている。
要するに、議員が依って立つ基盤である民主主義を否定してる輩が熱狂的な声を送っているのである。
一緒に乗っている奴が気に入らないからと言って、自分たちも乗っている船を沈めようとしているのである。
己が正しいと信じて疑わないものごとを通すためには、手続きも、ルールも必要ない。立ちはだかるものは叩き潰せばよい。
これは「過激派」の考え方である。イスラム過激派は、「イスラムの大義」を貫くためには、異なる意見はすべて抹殺する。要するにタリバンである。
百田尚樹は、「知識人」として意見を求められている。しかも安倍総理と共著まである。
この場所で、このステイタスの人物が、国会議員に発した言葉を「呑み屋のたわごと」と言うわけにはいかない。
しかもその内容は「虚偽」「偏見」そして「恫喝」である。
百田も常連であり、同じ様な放言で人気を集める「そこまで言って委員会」のMCの辛坊次郎は百田に対する毎日新聞の攻撃を「言論の自由」を振りかざして非難した。
しかしこれが政治家たちの会合であること考えれば、百田の発言は、「言論の自由」への挑戦でこそあれ、「言論の自由」で守るべき言動ではない。辛坊次郎はこの発言で、多くの視聴者を失望させている。
百田は失言、暴言の後、必ず言い訳をし、小さく開き直り、あげくに他者を攻撃する。気の小さい人間なのは間違いないが、「人に受けたい」といういちびり精神があって、弱いくせに喧嘩を売るのである。彼は自民党タリバンの女々しい煽動者である。
今夜「永遠の0」が日本テレビで地上波初放送されたが、政治的意図がないとは思えない。
安倍晋三政権の中枢がタリバン化したことは、多くの保守系政治家にとっても憂慮すべきものになっている。
安保法案の是非も気がかりだが、今回の強行採決の背景に「自民タリバン」がいることの方がより心配だ。
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広尾晃、3冊目の本が出ました。
賛成側の意見は冷静すぎると思います。自由な意見あってこその何とやらと言いますが、物分かりが良すぎます。
中枢のタリバン化とのことですが、平時にはこの物分かりの良さ、目の前の生活が最重要という意識につけこんで、国民の逃げ道を無くしていくんだなと感じています。
有事になれば、生活保障の面で徴兵がピックアップされると思います。お金に困った家庭は男手を使い、明日の御飯のために誰かを殺しに行くことになるかもしれません。
勿論想像です。
でも今、中東で武器を取る男の中には、このような考え方をせざるを得ない人たちがいるんではないでしょうか。その人たちの中には、少しでも早く、このクソッタレな世の中を終わらせる為に引き金を引き続けている人がいるんじゃないでしょうか。
自衛隊の人たちを、こんな状態に追い込みたくないです。
論旨がずれたかもしれないです。
ですが、言いたかった。