iyasiike
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町の天ぷら屋で生姜の天ぷらを売っているのを見て、買わずに黙って帰る人は、私の友人ではない。

お化けのように大きくて、いやらしい赤色を衣のあちらこちらからのぞかせている生姜の天ぷらは、およそ皇室主催の晩さん会などに出る料理ではないが、かじってみたい!という根源的な食欲をそそる野性味がある。

関西にしかない食べ物だ。べかべかの衣を突き破って、しょうがの危険な香りと強い酸味が舌をつく。なるほど、この「赤」は警戒色だったのか、と合点がいく。

読者氏は茶漬け以前に、こんな天ぷらがあるのかと驚かれるかもしれない。そういうあたりはこの本を読まれたし。



生姜の天ぷらは、身=生姜と衣がすぐにはがれてしまう。そうなると、ただの「生姜の切ったん」になってしまう。毒々しい赤色がこびりついた衣は、それはそれで楽しめるのだが、「生姜の天ぷらを食べる」という当初の目的が挫折したように思えて、少し無念だ。

この「生姜の天ぷら茶漬け」は、衣も生姜もしっかり食べることが出来るという点で、優れている。

 


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お断りしておくが、この「茶漬話」には、難しい料理は一切出ない。ただ物体をご飯の上に載せて、液体をかけると言うだけだ。レシピというには恥ずかしいような代物だけになるが、失望しないでいただきたい。

 

・店屋で買ってきた紅しょうがの天ぷら 1

・青ネギ 少々

・白ごはん 茶碗1

・だし汁 かつおだしを少し濃いめにとって、塩、酒、しょうゆを加え煮立たせる。

 

白ごはんに紅しょうがの天ぷらを載せて、青ネギを添え、かつおだしをかけるだけである。

汁をかけてから1分ほどふたをすると、天ぷらの衣が良い加減にほとびてくる。そして生姜自体も少し柔らかくなって、歯でかみ切れるようになる。紅しょうがの危険な風味が、出し汁の中にしみ出そうとしている。




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そういういろいろな気配を感じながら、がーさがーさと食べるのだ。

だし汁は昆布だしのような上品なものでは、紅しょうがに負けてしまう。中華だしも合わないような気がする。

5分で完食。あざとい美味さだ。

 
「茶漬話」とは

 

茶漬けと言えば、漬物かふりかけ。ご飯にお茶をかけてがさがさと食べると相場が決まっている。

私は昔から忙しい時など、ご飯にお茶をかけて、いろんなおかずを「茶漬けの友」にして食べてきた。で、そのようにして食べると、ご飯で食べるのとは違う、いろんなおいしさ、食べる快感のようなものが感じられることに気が付いたのだ。

飲み屋で友人に、「こんな茶漬け、食べてみたいと思えへん?」といろいろ話すと、「うん、食べてみたい」という反応。架空の茶漬けの話で結構盛り上がったのだ。

ならば一度、本当に作ってみようかと。

ちなみにこのサイトでは、お茶漬けとは、

「ご飯(白ごはんとは限らない)に何らかの食材を載せて(添えても良い)、上から液体(茶でなくても良い)をかけて、加熱したり、加工したりすることなく、そのまま食べる料理」のことを言う。

やってみて、美味しくなくても責任は持てまへんが、まずは、やってみんとて、すなり



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