59'S 日々是口実

寺ばなし

松山、宝厳寺焼失|寺ばなし



今日昼前に東京に着いた。新幹線を降りて在来線のホームに立つと、“これは本当に空気か?”と思えるような、濃密な温度の帯がまとわりついた。コーヒー牛乳のような色がついている感じがする。洒落にならない高温が、首都に沈殿しているのがわかる。続きを読む

最強教団、浄土真宗の勃興|寺ばなし-059



半僧半俗と名乗り、妻帯し、子をなした親鸞は、浄土宗各派の中でも異色の存在だった。親鸞の後継は、末娘の覚信尼(1224-83)の血脈が代々受け継いだ。続きを読む

大衆の中へ、全国へ広がる仏教|寺ばなし-058




室町時代のお寺の動きをいくつか抑えておこう。

足利尊氏が帰依した夢窓疎石は、建武の新政から室町幕府創設に至る騒乱で死んだ敵味方の人々の菩提を弔うために、全国に安国寺を建て、ここに利生塔を建立した。奈良時代、国分寺、国分尼寺を建てた聖武天皇の考えに倣ったのだろう。ただし、全国に設けられた安国寺のかなりの部分は、既存の寺院の名前を改めたものだった。 続きを読む

国家宗教となった禅宗|寺ばなし-057



禅宗寺院の「五山」制度は鎌倉時代後期には成立していたようだが、その実態は詳らかではない。すでにこの時代から臨済宗の寺院が武家社会で存在感を増していたのは間違いないだろう。また「五山」に次ぐ寺院として「十刹」も制定されたようだが、詳細はこれも不明。
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中世仏教の多様化と変質|寺ばなし-056



平安初期に最澄、空海の手で日本にもたらされた大乗仏教は、密教、顕教ともに日本に定着し、独自の発展を遂げた。中世に入って各宗派には新しい考え方をする僧侶が現れ、分派活動が活発になった。多くは宗派間の血なまぐさい抗争を生んだが、その果てに平安仏教は多様な方向に広がっていった。

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足利尊氏、天龍寺を建立|寺ばなし-055



足利高氏は、北条得宗家と姻戚関係のある家柄に生れ、北条氏以外では鎌倉幕府で最も重用された武将だった。元弘元(1331)年後醍醐天皇が笠置で2度目の挙兵をしたときには、尊氏は鎌倉方の大将として後醍醐の倒幕を挫いた。

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密教に耽溺した後醍醐天皇|寺ばなし-044



鎌倉幕府を滅ぼし、建武の新政を行われた後醍醐天皇(1288-1339)は、異色の帝である。

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台湾のお寺と日本のお寺|寺ばなし



どこへ行っても、どんな目的で行っても、私は空いた時間にその地方のお寺に行く。先週の台湾行でも、お寺を回った。

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鎌倉から室町へ、貫かれた棒のごときもの|寺ばなし-043

(この本、非常に面白い)

鎌倉幕府は、その権力の絶頂期に突如として崩壊したといわれる。北条時頼以降、鎌倉幕府の事実上の頂点に立つ執権の若死にが続いたが、北条氏の各流派は連携して体制を維持していた。敵対する武家の多くは北条時頼の時代に滅ぼされていたし、朝廷との関係も良好だった。続きを読む

禅宗の大きな流れが生れる|寺ばなし-042



栄西、道元と言う二人の日本人僧によって、日本に禅宗がもたらされた。しかし栄西は、建仁寺を密教との兼学にした。京都では、比叡山延暦寺、興福寺などの影響が強く、新仏教を前面に立てることが出来なかったのだ。また、道元は純粋に禅を広めたが、その対象は地方の豪族や庶民が中心だった。

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お寺のコラムです
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OlympusPEN
料理やお寺なんかも、OlympusPENで撮っている。でかいデジカメよりもきれいに撮れる。難しいことはわからないが、今のところこれで十分。 4年前にフルキットで買ったので、凄く高かった。 しかし、今、ほぼ同じ性能で、3万円以下であるのだ。ショックだが、今度カメラを買い替えたくなったら、やっぱりPENにすると思う。
私の本棚
今、「中世」という言葉が変貌しつつある。この本は、「そうだったんだ!」という驚きがある。歴史好きならおすすめだ。


最近また読み直したのだ。「いいなー」と思った。これほどページをめくるのがもどかしいほんはちょっとない。書かれた人も書いた人も今はいない。


この先生の本は不滅だろう。日本も世界も混迷しているが、歴史に学べば視界は開けてくる。文章がいいのだ。


佐野眞一の本では『カリスマ』がお勧めだ。中内功という人が、何をしたか。それが我々のライフスタイルにどんな影響を与えたかがよくわかる。


落語について知りたければ、この本を読むに限る。子供向けだが、高度な内容をかくも易しく説くことができる桂米朝の知性に感嘆。


落語についてもう1冊。六代目圓生は、明治を知る最後の噺家。きれいな昔の言葉が活字に掬い取られている。この本を読んでいる最中に圓生師急逝。泣いたなあ。